gloomyfioreのブログ

フィクションです

ばかばかしいもの

 

 


SNSで喧嘩もできる時代になって、気づけば9月になった。

それでもまだ酷く不快な夏を抱いていたくて、全く不必要なクーラーを寒いほど効かせている。

 

夏は終わった。まだ8月が終わって1週間ほどしか経ってないのにすっかり夏に失恋した9月は、ちょっぴり心を刺す匂いのする秋の風で私の髪の毛を撫でる。夏の間に聴き飽きた音楽がまだイヤフォンを奏で、慣れない朝に慣れた生活がまた私の脳ミソを退屈に腐らせていく。進んでは退廃。下がっては退廃。結局なにをしても相変わらず退屈で退屈で退屈なことが面白くて、思わず1人で笑みを零してしまうようになってしまったのは多分、一番ばかばかしくて退屈なのは自分自身だと気付いた時からだろう。

 

お風呂を上がった後の軽い体で涼しい部屋の冷たいベッドに転がるのが好きだ。その一瞬のために憂鬱な朝も辛気臭い昼も存在しているのだと思う。洗いたての髪の毛と暖かいからだにパンツとTシャツを纏っただけの格好でベッドに潜り込むと、なんだか全てがばかばかしく思えてきて、いっそこのまま死んじゃえば幸せだと、これまたばかばかしいことを考えてしまう。その一瞬にも満たない小さな幸福の顔をした絶望が、また朝を連れてくる。

 

そんなばかばかしい流れ作業のような日々を積み重ねて全部飽きてしまう頃にはちゃんと大人になれているのだろうか。どんなに巧妙な推理小説も一世一代の大恋愛も、終わってしまえばばかばかしいものだ。ばかばかしい奴らがばかばかしいことをバカにするようなくだらない茶番を繰り返すような世界で、笑う必要はないのである。